距離と時間を決めてランニングする事で、走る感覚をつかむ

走る事に抵抗が少なくなってきたら、距離と、時間を決めてランニングしてみましょう。距離だけでもいいですし、時間だけでもいいです、決めたら途中歩いてしまっても構わないので、最後まで走ってください。

ここでの最終的な目標は、10キロ60分で完走できるようになる事です。この距離と時間は、日本で行われる10キロランニング大会で多く採用されている制限時間よりやや短めです。制限時間は、開催場所により異なりますが、都心などの交通量の多い道路を封鎖して開催される大会では、制限時間が55分~60分になる大会も、結構あるのです。

制限時間が1時間30分ある大会でも、途中に足切りポイントが複数ある場合があり、各ポイントの最終通過時刻に間に合わなければ、途中でリタイアとなります。加えて、足切りポイントでの最終通過時間は、かなり早い事が多いのです。例えば10キロランの制限時間が1時間30分で、5キロ地点に足切りポイントがある場合、普通に考えると10キロの半分なので、最終通過時間は45分と言いたいところですが、35分だったりします。

大会に参加する場合は、制限時間と、足切りポイントの有無を確認しておくことが大切です。そのことを踏まえると、10キロ60分で走る事が出来る様になると、おおよそどの大会でも、途中の足切りポイントを無事に通過して、ゴールを目指せるタイムになる訳です。

走る場所は、本番と出来るだけ同じ環境がベストなので、屋外が断然良いのですが、スポーツジムのランニングマシンでも構わないです。距離と時間を決めて走る理由は、心や体にどれだけ走るのかを覚えさせる為なのです。10キロだと、さほどプレッシャーに感じないかもしれませんが、フルマラソンの42キロの距離の場合は、一度ぐらいは体験しておきたいものです。未知の距離は、走り続けていくうちに、いつになったらゴール出来るのか不安になってきます。先の見えないランニングほど、辛いものはありません。だから、体で覚えておくのが良いのです。

10キロ60分が達成できたら、ひと月に1回程度でいいので、定期的に10キロランニングをしてみて下さい。体に10キロの距離と時間の負荷が定着して、走りが安定します。また、走り出して一定時間が過ぎると、足と心肺機能が慣れてきて、体が楽になるタイミングがあるのですが、走り込むことでそのポイントを見つける事が出来ます。

大会では、沢山の人と一斉にスタートするので、いつもより速く走ってしまい、途中で失速する事があります。それと反対で、周りの波に乗って、高ペースで走ってしまっても、バテることなく、いつもより早くゴール出来る場合があります。制限時間ぎりぎりで挑戦しているランナーにとっては、周りの高ペースが助けとなって、無事に制限時間内に完走できることもありますが、自分のペースを知っておくことは、どの様な状況になっても有利ですので、定期的に走り込んで、自分の体が楽になるポイントを見つけておくこと大切です。