大会までの練習、長距離練習は2週間前までに終了するべし

大会が近づき、体作りも最終仕上げの段階に入る頃、注意するポイントがあります。それは、トレーニングの量をコントロールする事です。良いタイムが出したいばかりに、オーバートレーニングで体調を崩してしまっていては、今までの努力が水の泡です。大体、大会の一月前から、トレーニングを減らしていくのが良いです。毎日トレーニングする人と、3日に1度トレーニングする人とでは、トレーニング内容に差が出ますが、ここでは、3日に1度のトレーニングの場合、を想定して書いてみます。走り方は、①時間を決めて走る②距離を決めて走る、この2本立てで行います。

大会4週前までは、①1時間30分~2時間、②15キロ、で走ります。

大会2週前までは、①1時間~1時間30分、②10キロ、で走ります。

大会前日~2週間前までは、①30分、②5キロ、で走ります。

2週間おきに、トレーニングを減らしていきます。どうしても、20キロを超える長距離が走りたい場合は、最低でも大会2週間前までには終了してください。普段の生活をする分には、2週間あれば疲労感は感じなくなります。しかし、大会を控えている場合は、出走した時に、足が重い事にすぐ気付く程の疲労が残っているのです。疲れていないように見えて、出走後2週間以内では、長距離走の疲労は解消されない事を理解しておきましょう。

私も過去に苦い経験があるのですが、タイムを上げようと、事前に本番と同じ距離を走って、体に覚えさせるつもりで、大会1週間前に走りました。まさか普段から走っているし、1週間もあれば疲労は解消されると思っていたのです。その考えは、非常に甘かった!!大会直前に軽くジョギングするだけでも、足が鉛の様に重いのです。タイミングを逸脱したアイシングは効果も無く、結局筋肉痛が残ったまま、大会に出ることになりました。結果は散々で、途中の関門を通過出来ずにリタイアとなりました。あれ以来、2週間を切ってからの長距離練習はしなくなりました。トレーニング不足から来る不安感に惑わされても、大会直前はじっと我慢で、軽いメニューをこなしながら、体調を整える事に専念しましょう。

①②③の流れでトレーニングしていきながら、疲労を溜めず、現状の体力を温存していきます。このメニューをこなして、疲労が抜けない場合は、運動時間、運動量を少なくしてください。ただし、全く運動を辞めてしまうと、走る感覚まで無くしてしまうので、毎日の運動は少しずつでも行ってください。体力を温存しようと、何も運動しないのは、逆効果になります。

食事の取り方は、レースの3日ぐらい前から始めます。食事の量は変えないで、糖質の食べ物を増やします。1日の食事量の7、8割を、パン、米、うどん、餅にします。栄養バランスが偏るので、野菜、フルーツをとりつつ、ビタミンや鉄分のサプリメントを利用すると簡単です。食べなれていない食品や、生ものはお腹を壊すことがあるので控えます。マラソンでは、疲労物質を分解する為に、肝臓を酷使します。禁酒して、アルコールも控えましょう。